2013年10月1日火曜日

第5話 首なし鶏が生きた18ヶ月

コロラド州フルイタ市のとある農家で、1945年9月10日に夕食用として一羽の鶏が首をはねられた。
通常ならそのまま絶命するはずであったが、その鶏は首の無いままふらふらと歩き回り、それまでと変わらない毛づくろいや餌をついばむようなしぐさをし始めた。翌日になってもこの鶏は生存し続け、その有様に家族は食することをあきらめ、切断した首の穴からスポイトで水と餌を与えた。

翌週になって一家の主はソルトレイクシティのユタ大学に、マイクと名づけた首なし鶏を持ち込んだ。科学者は驚きの色を隠せなかったが、それでも調査が行なわれ、マイクの頚動脈が凝固した血液でふさがれ、失血が抑えられたのではないかと推測された。また脳幹と片方の耳の大半が残っているので、マイクが首を失っても歩くことができるのだという推論に達した。

結果、マイクはこの農家で飼われることになったが、首の無いまま生き続ける奇跡の鶏はたちまち評判となりマイクはマネージャーと農家の主人とともにニューヨークやロサンゼルスなどで見世物として公開された。話題はますます広がるとともに、マイクも順調に生き続け、体重も当初の2ポンド半から8ポンドに増えた。雑誌・新聞などのメディアにも取り上げられ、ライフ、タイムなどの大手に紹介されることとなった。
1947年3月、そうした興行中のアリゾナ州において、マイクは餌をのどにつまらせ、飼い主が興行先に給餌用のスポイトを忘れたため手の施しようもなく、窒息し死亡した。

マイクの死後、ギネス記録として首なし鶏マイクの生涯が記録された。

首なし鶏マイク

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%96%E3%81%AA%E3%81%97%E9%B6%8F%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF

(了)

0 件のコメント:

コメントを投稿